
航空機装備品用の防爆試験装置「H1E-1510-H(n)」は、航空機装備品の開発段階で要求される防爆試験を、適用される規格に従い実施するための装置です。防爆試験は、対象とする装備品が作動または発熱により、周囲の爆発性ガスを誘爆
しないことを証明するために実施されます。
本装置はFAA(米国連邦航空局)から委任された品質審査官(DER:Designated Engineering
Representatives)の監修のもと開発・製造・検収された装置であり、日本のメーカーとして米国の基準を満たしたものであるため、これまでの設備の老朽化による更新に加え、新規試験設備の導入にもご利用いただけます。
適用規格(米国航空機関連の各規格)
1. D0-160F/G Section9.0 Explosion Proofness カテゴリーA,E,H Environmental Conditions and Test
Procedures for Airborne Equipments
2. MIL-STD-810 511.4/511.5/511.6 Procedure I and II
日本国内適用法規:第二種圧力容器
用途/実績例 | 【用途】 航空機分野における電動装備品の防爆性試験の評価 ※航空機分野では、アクチュエータなどが油圧から電動化していくという流れがあり、一定程度の電動装備品の市場拡大が見込まれています。 【実績】 2018年、長野県にある国内唯一の航空機システム拠点「エス・バード」(公益財団法人 南信州・飯田産業センター内工業技術試験研究所 様)に初号機を納入しました。 本装置は、第31回 中小企業優秀新技術・新製品賞で優良賞を受賞しました。(2019年4月9日 発表) |
大型サイレンサーを設置することで、供試体が不良であった場合に起こりうる爆発の際の爆轟による衝撃が緩和され、テストが失敗した場合でも静かな運転が可能です。また、サイレンサーが無い場合、その衝撃のために設置は屋外に限定されますが、本装置はサイレンサーを置くことで装置の屋内設置を可能にしています。
メインチャンバーに供試体をセッティングし、要求される条件下(温度、高度など)で爆発性ガスを導入します。周囲が爆発性ガスの状態で供試体を作動し、誘爆しないことを確認します。その後、サブチャンバーにメインチャンバーの爆発性ガスを導入し点火、爆発性ガスであったことを確認します。工程終了後すべてのガスを自動で処理し、大気開放します。これらの動作に必要な装置を一体のユニットとして実現し、自動運転ができるようプログラムされています。
メインチャンバーおよびサブチャンバーは、当社が昭和30年より手掛け、現在もコア技術として全国に販売している丸型クラッチドア式圧力容器を使い構成されており、きのこ高圧殺菌釜やオートクレーブの製造で培ってきた制御技術を活かし、国内初となる装置を世界初の自動制御機能を搭載してご提供いたします。